司法書士と弁護士の違い|借金の相談はどっち?140万円の壁を解説

カテゴリ: 相談先の選び方

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目次
  1. 司法書士と弁護士の違い一覧
  2. 「140万円の壁」とは?
  3. 闇金・違法業者のトラブルはどっち?
  4. 自己破産・個人再生を考えているなら?
  5. 費用はどう違う?
  6. 結局どっちに相談すべき?状況別の目安
  7. まとめ|「どっちが上か」ではなく「枠に収まるか」で選ぶ

司法書士と弁護士の違いは、資格の上下ではなく「代理できる事件の範囲」です。

認定司法書士が交渉・訴訟を代理できるのは、相手1社あたりの金額が140万円以下で、裁判所は簡易裁判所まで。弁護士にはこの制限がありません。

だから選び方は単純で、自分のトラブルが「140万円の枠」に収まるかどうかがほぼすべてです。この記事で、枠の正確な意味と状況別の選び方を説明します。

司法書士と弁護士の違い一覧

認定司法書士 弁護士
裁判外の交渉(和解) 1社あたり140万円以下のみ 制限なし
訴訟の代理 簡易裁判所のみ(訴額140万円以下) すべての裁判所
自己破産・個人再生 裁判所に出す書類の作成まで 代理人として全体を担当
闇金・違法業者への介入 可(被害額は枠内に収まることが多い)
費用の傾向 低め 事務所により幅が大きい

「認定司法書士」とは、法務大臣の認定を受けて簡易裁判所の訴訟代理などを行える司法書士のことです(法務省の解説)。

以下、この表の中身を順に見ていきます。

「140万円の壁」とは?

認定司法書士が代理できるのは、訴額や債権額が140万円を超えない民事のトラブルです。

借金の整理で重要なのは、この140万円が借金の合計ではなく、業者1社ごとの金額で判断されることです。最高裁は平成28年6月27日の判決で、債務整理の対象となる個別の債権額が140万円を超える場合、その債権については認定司法書士は裁判外の和解を代理できない、と判断しました。

具体例で言えば、次のようになります。

  • A社80万円+B社100万円+C社120万円(合計300万円)→ 各社とも140万円以下なので、司法書士が全社を扱える
  • A社200万円の1社のみ → 合計は上と同じ水準でも、この1社は弁護士の領域

過払い金の請求も同様に、1社から取り戻す額が140万円を超える見込みなら弁護士の範囲になります。

闇金・違法業者のトラブルはどっち?

どちらにも依頼できますが、実務では司法書士が広く対応している分野です。

闇金・ソフト闇金・後払い現金化などの被害は、1社あたりの金額が数万円〜数十万円のことが多く、140万円の枠に収まるのが通常だからです。

対応の中身(業者への介入通知・連絡の停止要求)はどちらの資格でも変わりません。費用は、闇金対応を公表している司法書士事務所の公開料金で1社あたり2万7,500円〜5万5,000円(税込)が目安です(2026年7月時点の調査)。

この分野の窓口の選び方は、闇金・違法業者トラブルの相談先比較で詳しく整理しています。

自己破産・個人再生を考えているなら?

代理人が必要なら弁護士です。

自己破産や個人再生は地方裁判所で進む手続きで、司法書士が関われるのは裁判所へ提出する書類の作成までです。裁判所とのやり取りや債権者への対応を含めて任せたい場合は、弁護士に依頼することになります。

一方、「書類作成は司法書士に頼み、手続きには自分で臨む」という進め方もあり、費用を抑えたい場合の選択肢になります。

どの手続きが向いているかの判断材料は、債務整理・借金のカテゴリで順次解説していきます。

費用はどう違う?

一般的な傾向として司法書士の方が低めですが、料金を決めているのは資格ではなく各事務所です。

数字で比較できたのは前述の闇金対応(司法書士の公開料金)で、債務整理や過払い金は事務所ごとの差が大きく、一律の相場を示すと不正確になります。

そこで、どちらに頼む場合でも見積もりで次の3点を確認してください。

  1. 基本費用 — 1社あたりいくらか、着手金の有無
  2. 成功報酬 — 減額分・回収額の何%か
  3. 実費・その他 — 送料や手数料などの上乗せがないか

なお、収入・資産が基準以下の方は、法テラスの民事法律扶助(無料相談・費用立替)をどちらの資格でも使える場合があります。

結局どっちに相談すべき?状況別の目安

状況 相談先の目安
闇金・現金化・先払い買取の被害 司法書士・弁護士のどちらでも(対応事務所の多さで選ぶ)
任意整理で、1社あたり140万円以下 どちらでも
1社あたり140万円超の借金・過払い金 弁護士
自己破産・個人再生を代理人付きで進めたい 弁護士
訴訟を起こされた(地方裁判所) 弁護士
どの手続きが合うか、そもそも分からない 相談先の紹介サービスや法テラスで仕分けから

迷ったら、1社あたりの金額(140万円との比較)と、裁判所を使う手続きになりそうか。この2点だけ確認すれば十分です。

まとめ|「どっちが上か」ではなく「枠に収まるか」で選ぶ

司法書士と弁護士の違いは、1社140万円・簡易裁判所という代理範囲の枠があるかないかです。

闇金対応や少額の任意整理は司法書士の範囲に収まることが多く、高額案件・地裁の訴訟・破産や再生の代理は弁護士の領域になります。

自分のトラブルの「1社あたりの金額」を出すところから始めて、迷ったら相談の場でその数字を伝えて確認してください。

よくある質問

司法書士なら誰でも借金の交渉を頼めますか?

頼めるのは法務大臣の認定を受けた「認定司法書士」です。交渉や簡裁代理を依頼する前提なら、事務所の紹介ページや日本司法書士会連合会の検索で認定の有無を確認してください。登記や書類作成のみを扱う司法書士もいます。

依頼した後で、借金が1社140万円を超えていると分かったらどうなりますか?

その業者に関する交渉は司法書士では続けられず、弁護士への引き継ぎや本人対応への切り替えが必要になります。心当たりの金額が140万円に近い場合は、最初の相談時に借入額と取引期間を正確に伝えておくと、この行き止まりを避けられます。

司法書士の方が必ず費用が安いのでしょうか?

一般に司法書士の方が低めの傾向はありますが、料金は資格ではなく事務所ごとに決まっています。同じ内容の依頼でも幅があるため、「資格で選べば安い」と考えるより、見積もりの内訳(基本費用・成功報酬・実費)を比べる方が確実です。

行政書士や民間の「トラブル解決業者」には頼めませんか?

行政書士は交渉や訴訟の代理ができず、資格のない業者が報酬を得て交渉に介入することは弁護士法で禁じられています(非弁行為)。「示談屋」「解決代行」を名乗る業者への依頼は、新しいトラブルのもとになるため避けてください。

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